バーの数だけいろんな酒がある

  

バルヴェニー 18年 クラシック

80年代に瓶詰めされた現在では希少なオールドボトルの18年モノのバルヴェニー。82年にノンエイジものとこの18年モノがリリースされた。

またこのウイスキーは熟成に使われた樽とは別の樽[シェリー樽]でさらに熟成された初めてのウイスキーであった。この試みは後に他の蒸溜所でも真似されるようになりスコッチウイスキーの技術革新を支える一部となった。
Balvenie Classic 18 Years Old -MY WHISKY JOURNEYS

注:異論あり。グレンモーレンジの方が先にこの試みをやっているはずという指摘を某バーで頂いた。

昔のウイスキーって良質な樽の影響が香りや味に濃厚に出るように今以上に色々気を使ってたんだろうか・・・。 [Cask Dor]

たまーに給与の出た後とかに急にバーを開拓したくなる時がある。そんな時にこのバーに行き着いた。店の外にある空き瓶から「かなりお値段がお高いかも?」オーラが。ああ、歌舞伎町のキースさんもbottleみてふらふらっと入ったね。ボトルって飲兵衛ホイホイだね。で、勇気を出して中に入ってみた。立派なバックバーがあるのにカウンターに現行のモルトばかり並べているようだった。なぜ?。「バックバーに置き切れないから?」でも違かった。「正解」はガチのオールドボトル[[勝手な想像だけどリリースが80年代までとか?今度詳しく聞いてみよう!]]のみバックバーに鎮座する権利があるようで、90年代リリースのダルウィニー15年モノすらカウンターにしかおいてもらえないようなヤバ過ぎる品揃えのバーだった。あれ、バックバーのマッカラン・・・見た目が現行と全然違うYo!やばいよやばいよ・・・。アラートが鳴りっぱなしだった。過去にワンショット15,000円のレアなBOWMOREを値段も聞かずに飲んじまった記憶から今回は値段をベースにマスターにおすすめを聞いた。

飲兵衛:「バックバーにある中でワンショット5,000円程度まででマスターオススメのモルトを見繕ってもらえますか?」
マスター:「お好みはありますか?アイラの強烈なピートの効いたものとかシェリー樽熟成モノとか・・・」
飲兵衛:「味は大人しいけど華やかな感じの『マッカラン以外』のモルトを何か・・・・」

で、マスタがー色々考えて出してくれた中でこの特徴的ないかにも「特別」なオーラを出しまくっている「バルヴェニー 18年 クラシック」を選んだ。後で調べたら、この18年はある意味ウイスキーの世界に新たな技術革新をもたらしたモノらしい。本来の樽で熟成後に再度シェリー樽<おそらく超上質>で再熟成させるという手法を最初に適用し、その後真似する蒸溜所が続いたらしい。

で肝心の感想は・・・

香:籠もるような力強い芯のある赤ワイン系の高貴な香りと時間を感じさせる微生物が微かに混じった時間を感じさせる香り[これってランシオ香ってやつですか?]のミックスした感じ。でも生命を感じてしまう力強さ。本当にこれ古いの?古くて新しいみたいな。

味:強いようで淡いまっすぐな正当な赤ワインと高級ブランデーを感じさせる。一口目ではその口中で霧散する高貴で未知の香りに注意が行きすぎて気づかないが、2口目、3口目で上品な甘さが開いていく。


全てにおいて期待した以上だった。とはいえ値段や今後そう簡単にまた逢えるものでないことを考えると「開いてはいけない」オールドボトルの世界の扉を開けてしまったような・・・。やばいね。そういえば・・・ブレンデッドのオールドボトルは小岩のBAR Jamで経験させてもらって感動したね。しかしやばい世界だ。知らない方がいい世界なんだろうけど・・・知ってしまった以上また飲みたくなるのが人なんだろうな。

オールドボトルでシングルモルトはこれが最初の1杯目 [Cask Dor]

オールドボトル でシングルモルトって・・・これが最初の1杯目なんだよね。簡単には言い表せないんだけど「知りたくなる」深みのある風味に「オールド・ボトル の世界って・・・すごくいいじゃない?」と思ってしまったきっかけの記念すべきボトル。せっかくチャートでの印象説明も始めたからまたおさらいしてみた。いろんな風味の宝庫みたいな魅力的なウイスキーだと再確認した( ̄▽ ̄)。