シングルモルトウイスキー「スキャパ16年」はアイランド・モルトにしては珍しく、ノン・ピーテッド麦芽を使用しています。より繊細な風味を引き立てるために使用したと考えられています。 樽の中で熟成している間、アルコール分が少しずつ蒸発し、新鮮な潮風と入れ代わり、密やかに呼吸を行っています。この呼吸により、スキャパには微かな潮の風味やドライな後味という特徴が生まれるのです。醸造用の水は蒸溜所脇のリングロ・バーンと呼ばれる小川の水が使用されています。小川の水にはピートがたくさん含まれており、ノン・ピーテッド麦芽を使用しているにもかかわらず、
わずかにピート香を有するのは、この水の影響だと考えられています。初溜釜は、現在ではめったに見られなくなったユニークな形のローモンド・スチル。とろりとした蒸溜液を取り出すことで定評があり、スキャパ蒸溜所では今もこのずんぐりとした釜でじっくりと蒸溜しています。
